KOMORI新春パッケージ特別内覧会 

日時:2020年02月07日(金)

2020年2月7日(金)、(株)小森コーポレーション つくばプラント・KGC(小森グラフィックテクノロジーセンター)において、KOMORI新春パッケージ特別内覧会を開催しました。内覧会は午前と午後の2回行い、73社131名に来場いただきました。



初めにつくばプラント内の会議室にて、国内営業1部1課課長 山本の司会進行でセミナーを行い、最初に常務執行役員 小森からご挨拶しました。次に、枚葉開発部開発3課2係 糸澤よりプレゼンを行い、⽇本の産業ならびに印刷会社が抱える課題に対して、KOMORIが提唱する「Connected Automation」や、KOMORIのパッケージ向け新技術、当日ご覧いただいた実演機の特長や実演内容を説明しました。さらに、ICT推進部開発推進課課長 山内より、IoT技術を活用し各工程の装置を連携するKOMORIの印刷工程管理ソフトウェア、KP-コネクト プロもご紹介しました。プレゼン終了後、実演会場に移動し実演が行われました。

■実演1[リスロンGX40RP]
【実演機】
・菊全判両面8色オフセット枚葉印刷機コーター付 リスロンGX40RP(GLX-840RP+C+ダブルデリバリー)
【制作物】
JOB1:化粧品パッケージ (蒸着紙) 500枚
JOB2:通常パッケージ (コートボール) 1000枚



薄紙から厚紙まで安定したワンパス両面印刷が可能なリスロンGX40RPはすでに世界で100台以上が導入されています。実演では、KP-コネクトが自動でプリセットデータを送り、オペレーターは最初にボタンを1回押すだけで2つのジョブが完了するConnected Automationによるスキルレスオペレーションを体感いただきました。
JOB1では、蒸着紙に裏面2色、表面は白+CMYK+OPニス+コーターニスで疑似エンボスを表現した8面付けのパッケージ絵柄を印刷しました。リスロンGX40RPは蒸着面が常に上の状態で用紙を搬送するため見当周りや胴間、デリバリーにおける傷・コスレを最小限に抑えることができます。
ジョブ切り替えでは、作業時間を大幅に削減する切り替え制御システム「パラレルメイクレディ」技術により全色同時刷版交換装置A-APCの版交換とブランケット洗浄、インキローラー洗浄とコーター版交換を同時並行して行い、準備時間の短縮を実感いただきました。さらに、パッケージ向け新技術である交換式インキツボフィルムやアニロックスローラーチェンジャーもご紹介しました。交換式インキツボフィルムは、フィルムを外しツボローラーの表面を軽く清掃するだけでインキを取り除く作業が完了し、特色の色替え作業を大幅に短縮します。また、アニロックスローラーチェンジャーは、アニロックスローラーを3種類までセットでき、自動でローラーの交換が可能です。
そして、JOB2では、最高速度18,000回転でコートボールにパッケージ絵柄を1000枚印刷しました。今回の機械には2台の4Kカメラを搭載することで、高精度なインライン品質検査に加え、蒸着紙の検査も可能となりました。実演ではPQA-S V5が実際に不良紙を検知し、第2パイルにはじく様子もライブでご覧いただきました。
特に、パッケージ印刷で切替時間を要すローラー洗浄やコーター版交換では、新型インキローラー洗浄装置やセミAPCをコーター版交換に搭載することで、圧倒的な時間短縮を可能としました。

■実演2[リスロンG40]
【実演機】
・菊全判オフセット枚葉印刷機コーター付 リスロンG40(GL-640+C)
・プログラム油圧クランプ大型断裁システム アプリシアCTX132
・ハイエンドクラス オートパイルターナー アプリシアAT120
・ハイパフォーマンス ブランキング システム アプリシアMB110E
【制作物】
通常パッケージ(コートボール)500枚



2つ目の実演では、最初にプログラム油圧クランプ大型断裁システム アプリシアCTX132による白紙自動断裁と、ハイエンドクラス オートパイルターナー アプリシアAT120Hを映像にてご覧いただきました。今回初出展となったアプリシアAT120Hは用紙反転、パレット交換、紙揃えなど最大14種のプログラムに対応しています。
その後、菊全判6色オフセット枚葉印刷機コーター付 リスロンGX40(GLX-640+C)とポストプレスオートメーションのデモンストレーションを行いました。GLX-640+Cでは、GLX-840RPの実演と同じ絵柄をスマートカラーで印刷しました。スマートカラーとはプロセス4色にオレンジ、グリーン、バイオレットを追加しガマットを広げる事で網の掛け合わせにより特色を再現する技術です。実演では、GLX-840RPとGL-640+Cの印刷サンプルの色差がΔE2以下となり、KOMORIのKHS-AIや独自の給水装置コモリマチックシステム、PQA-S V5の色調制御機能を活用したスマートカラーの高い特色再現性をご確認いただきました。
印刷後は、むしり工程を機械化するハイパフォーマンス ブランキング システム アプリシアMB110Eによるむしりの実演を行いました。KP-コネクトによりプレスとポストプレスを連携することで、スキルレス化と生産性向上を実現します。



最後に、弊社国内営業本部大阪支社支社長 河村より御礼のご挨拶を行い、自由見学に移りました。ポストプレスコーナーでのプレゼンテーションや、デジタル印刷機インプレミアIS29の実演やサンプル展示も行われました。特に、実演の中でもご紹介したアプリシアAT120Hの実機の周りには多くのお客様が集まり、熱心にご覧になっていました。他にもプロスパークリエイティブ様による印刷絵柄の面測色・色評価システム「カラースター」のコーナーも設置しお客様の関心を集めました。



このたびは弊社内覧会にお越しいただき誠にありがとうございました。
KOMORIは印刷機をはじめK-サプライインキなどの消耗品やサービス商品、KOMORIソリューションクラウドKP-コネクト、後加工のアプリシアシリーズなど、常にお客様の立場から次世代を見据えた商品を提供しています。今後もコスト削減、稼働率向上、高付加価値化など、お客様の課題を解決するためのトータルな印刷システムを提案してまいります。