dCLセミナー KOMORI Digital Printing System 最前線

日時:2018年02月16日(金)

このたび、「dCLセミナー ~KOMORI Digital Printing System 最前線~」を、KOMORI本社二階のdCL(デジタルクリエイティブラウンジ)にて1日2回開催しました。今回は、IGASイヤーに向けてKOMORI が取り組んできたデジタル事業の最新情報や、日本で187台稼働中のKOMORIのデジタル印刷機インプレミアCシリーズの活用を実演を通じてご覧いただきました。

国内営業1部部長 菅(午後は国内営業2部4課課長 木暮)による開催のご挨拶に続き、DPS営業推進部部長 菊池のプレゼンにて、デジタル印刷機の市場動向、KOMORIインプレミアIS29の導入事例、今後の展開と次世代印刷機インプレミアNS40のご紹介を致しました。B2サイズのデジタル印刷機は、2016年には全世界約200台導入、2017年には300台近く導入されていると推測されます。B2サイズのデジタル機の市場が拡大している中、インプレミアIS29は世界で14台(2018年2月時点)が稼働しており、商業印刷や校正用途などでフルカラープリンティングを支えています。




 
 [インプレミアIS29の特長]
① パーソナライズ
One to oneマーケティングに役立つパーソナライズ印刷など、多品種小ロットの生産が可能になります。
フルバリアブルはもちろん、オフセットでベースを印刷、可変部はインプレミアIS29で追い刷りするといった使い方もできます。
② 高付加価値
個別店舗専⽤ポスターやプレミアムパッケージなどデジタルならではの小ロット生産を実現します。オフセットでは出力できないような色や特色も、広い色域を持つインプレミアIS29では、目を惹く発色で再現できます。
③ 少人化
⾼度な技術が不要で、経験の浅いオペレーターやプリプレス担当の方でも基本的には1人での操作が可能です(スキルレス)。若⼿のオペレーターを採⽤する事で固定費の削減にも貢献します。
④ 作業工程削減
デジタル印刷は無版のため、版出⼒/検版などのCTP作業がゼロになります。
作業⼯程・⼯数が低減する事でロス・ミスも低減し、コスト削減やスピード対応といったクライアントからの要求にも応える事ができます。
⑤ 短納期
作業⼯数低減に伴い、製品を納めるまでにかかる時間が従来よりも短縮されます。特にクライアントからの急な変更や追加での依頼にもレスポンス良く対応できます。
⑥ ストックレス
必要な時に必要部数のみ納品でき、在庫管理が不要となります。また用紙とデータさえ準備すれば即座に増刷にも対応でき、タイムリーに最新版へと変更し納品することが可能です。

この他、新規開発中の次世代印刷機インプレミアNS40もご紹介いたしました。インプレミアNS40は独自のランダナノインクを採用した全く新しい印刷プロセスのデジタル印刷機で、全ての既成印刷⽤原反(コート紙、上質紙、厚紙、プラスチック、特殊紙)が使⽤できます。

続いて国内営業1部1課 前田のプレゼンにて最新機種であるKOMORIインプレミアC101の革新的な機能と、独自のCMSソフト K-カラーシミュレーター2 との連携について実演を交えてご紹介しました。実演ではインプレミアC101で薄紙(OKトップコート、128g/㎡)のチラシと、厚紙(NEWピジョン、400g/㎡)のパッケージの2種類を出力しました。幅広い紙厚に対応するインプレミアC101の、薄紙から厚紙へ切り替えても落ちない生産性を手に取ってご覧いただきました。実演のオペレーションはDPS営業推進本部の大浦が務めました。



[インプレミア C101の特長]
① 稼働率の大幅向上
濃度管理や色調管理、表裏見当調整といった、従来は個別に実施していた複数の日常的な調整作業が、新機能「インテリジェントクオリティオプティマイザー」により一括自動調整でき、準備時間を短縮します。
また、従来ロングランJOB時にはキャリブレーション作業で定期的に稼働停止していましたが、リアルタイムで階調補正・表裏見当調整を行うことで、ノンストップ生産を実現します。
② 強化された厚紙対応力により受注幅の大幅拡大
新開発の定着ベルトステアリング機構が確実な用紙搬送を実現するほか、ベルト給紙時の圧着面積を改良したエアサクション給紙システムにより、厚紙・コート紙の給紙がより安定し、52g/㎡からクラストップの400g/㎡までの厚紙印刷に対応し、受注幅の大幅な拡大を支援します。
③ 最高レベルの品質/生産性
薄紙(52g/㎡)から厚紙(400g/㎡)まで、100%の生産性を実現します。
新開発の大径上定着システムとデジタルトナーHDEによる優れたトナー定着適性、そして紙曲がり検知・自動調整機能(高精度レジストレーション機構)、ハイブリッドデカールシステムにより、紙種に左右されない生産性と品質を実現します。さらに、完成度の高い中とじ製本を可能にするT-Shape型中とじユニットに加え、折り目部に筋入れをするクリーサーユニット、用紙の天地をカットするトリマーユニットといった各種オプション機能で、さらなる差別化に貢献します。

[K-カラーシミュレーター2の特長]
①シンプル&イージーセッティング
②高いカラーマッチング性能
③柔軟なCMS運用(リモートプルーフ)
④トータルCMSサポート
KOMORIが提供するスキルレスカラーマッチングシステム(CMS)K-カラーシミュレーター 2は、オフセット機の基準印刷をPODやインクジェットプリンターで近似再現するCMSです。工場側では色調整時間やヤレ紙、版の焼き直しの削減による生産性向上とコストダウンが可能なほか、校正と本機出⼒の色品質が近似することでカラープルーフや簡易校正をスムーズに進め、少部数生産やサンプル作成にも効果を発揮します。
また従来のようにカラーマッチングの設定を定期的に業者に依頼する費用と時間が不要で、自社で簡単にマッチングされた状態を維持することができます。プレゼンではオフセット機で印刷した用紙の空白部分にインプレミアC72で同じ絵柄を出力したサンプルを紹介しました。



最後に、国内営業2部部長 細野(午後は国内営業1部部長 菅)より結びのご挨拶をしました。終了後、多くのお客様から製品の性能やビジネスへの活用についてのご感想やご質問をいただきました。
KOMORIは、お客様の印刷ビジネスにおける様々な課題解決をサポートするプリントエンジニアリングサービスプロバイダーとなるべく、多種多様なご提案を行っております。今後ともどうぞご期待ください。