drupa 2016

日時:2016年05月31日(火)~10日(金)

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主催: メッセ・デュッセルドルフ(Messe Düsseldorf GmbH)
後援: ドイツ機械工業連盟(VDMA)印刷・製紙機械工業会、ドイツ紙パルプ工業会(VDP)、紙加工工業連合(WPV)、ドイツ印刷・メディア工業会(bvdm)、ドイツ印刷塗料・インキ工業会(VdL)
会場: デュッセルドルフ見本市会場 ホール1~17号館

2016年5月31日(火)~6月10日(金)までの11日間、「touch the future」をテーマにdrupa 2016がドイツ・デュッセルドルフにて開催され、54カ国から1,837社が出展し、188カ国から約260,000人が来場しました。
KOMORIはオフセット印刷機だけでなく、デジタル印刷機、ポストプレス、プリンテッド・エレクトロニクス、資材・機材、これらすべての製品を通して、お客様と共に印刷の新しい可能性を広げること、全ての事柄や機能をつなぐことで生まれる新しい価値とソリューションを提供し、より豊かなコミュニケーションを実現することをめざしています。drupa 2016では、メインテーマに昨年のIGAS 2015と共通の“Open New Pages”、サブテーマを“Connected Print”として出展しました。

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■出展内容
★出展機
リスロンGX40  H-UV搭載菊全判6色オフセット枚葉印刷機 インラインコーター付(GLX-640+C)
リスロンGX40RP  H-UV搭載菊全判両面8色オフセット枚葉印刷機(GLX-840RP)
リスロンG37 H-UV L (LED)搭載A全判4色オフセット枚葉印刷機(GL-437)
リスロンG29 菊半裁寸延5色オフセット枚葉印刷機 インラインコーター付(GL-529+C)
アプリシア CT137 四六全ワイドプログラム油圧クランプ大型断裁機
インプレミア IS29 29インチ枚葉インクジェットデジタルプリンティングシステム
インプレミア NS40 40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム
★KOMORI ICT Solutions
KP-Connect 小森ソリューションクラウド
K-Station 4 印刷工程管理ソフトウエア
K-ColorSimulator 2 スキルレスカラーマッチングソフトウエア

■実演
実演は、次世代へ向けたコンセプト”Connected Print”のもと、オフセットとデジタル、ハードとソフトなどをつなぐことで生まれる新しい価値や可能性を示すトータルソリューションの提案を1日3回ずつ行いました(最終日を除く)。特に、デジタルプリンティングシステムインプレミア IS29や、今回初披露の新しい印刷システムインプレミア NS40の実演は大盛況でした。また、設備と資材をトータルサポートするソリューションとして、オフセット印刷機の実演すべてにおいて、KOMORIの印刷機に最適なK-Supplyインキを使用しました。

■Connected Print with ICT
KOMORI ICT Solutionsは最新のICT技術を用い、印刷製造プロセスを「つなぐ」ことによって、工程の見える化、自動化、省力化を実現し、印刷会社の生産性の向上を強力に支援する印刷機メーカーKOMORIならではのソリューションシステム群の総称です。会場では、KOMORI ICT Solutionsが実現する、印刷機稼働の見える化・工程管理・ワークフローオートメーションの3つを、デモンストレーション動画を交えてプレゼンテーションしました。

①KP-Connect/KOMORI ソリューションクラウド
KOMORIは、クラウドベースのIoTプラットフォームKP-Connectを開発し、この4月から日本で運用を開始しました。
KP-Connectは、安全なクラウド環境で“印刷会社”と“KOMORI”が印刷機の詳細な稼働情報を共有し、「印刷機稼働の見える化」を実現することで、生産性の向上に寄与するサービスです。お客様自身での改善活動はもちろん、KOMORIからもデータに基づき最高のノウハウを提供することにより、オペレーターの属人的な技量に依存しない安定的、高効率、高品質な生産を支援するプラットフォームです。
<特長>
・外出先で自分の仕事の進捗を確認できる
・現場で発生した異常を管理者に通知することで即時対応可能
・各ジョブの生産コストをリアルタイムで把握
・月次稼働状況を分析し、改善策を討議できる
・タブレットで標準作業時間や印刷・保守手順を確認
・稼働状況を分析し、改善策をご提案します

②K-Station 4/印刷工程管理ソフトウエア
最新の工程管理システムK-Station 4は、MIS と生産現場の間に位置して複雑な工程管理を“見える化”し、誰もがリアルタイムに最新の作業情報を共有できる印刷工程管理ソフトウエアです。オフセットやデジタルなどすべての印刷機の「予定作成」「予定配信」「実績収集」の統合管理ができます。さらに、作業予定表や作業日報をデジタル化することにより、リアルタイムでの情報可視化を実現します。会場にはEFIのGamsys、Kodak Prinergy、Screen EQUIOSなど様々なソフトウエアを展示し、K-Station 4とのCIP4/JDFによる連携デモをご覧いただきました。
<特長>
・外出先で自分の仕事の進捗を確認できる
・MIS連携で2度入力なし。印刷進捗を見ながらスケジューリング
・プリプレス・ポストプレスの自動化により、最少人数でのオペレーションが可能*(多能工化)
*Advanced Option

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【実演/リスロンGX40】
・制作物
①食品パッケージ (4色+OPニス+ハイグロスニス[疑似エンボス]) 10面付け・300枚
②医薬品パッケージ (4色+特色+ハイグロスニス) 30面付け・400枚

H-UV搭載リスロンGX40の実演では、18,000回転のH-UV速乾印刷で食品・医薬品のパッケージ制作のビジネスモデルをご提案しました。リスロンGX40にはフィーダー・デリバリーのノンストップ装置が搭載可能で、大ロットのパッケージ印刷にも対応しています。
ジョブ1では、まず本生産への素早い立ち上げをご覧いただきました。新オペレーションスタンドに組み込んだ分光式色調管理装置PDC-SXが、1回のプロセスで色調と見当を測定し、印刷機にフィードバックします。パッケージ印刷でも重要となる特色の濃度管理に威力を発揮します。
PDC-SXには、絵柄のデジタルデータであるPDFとスキャンした実際の印刷物を比較し、不良を高精度で検査するPDF照合装置も搭載可能です。またデリバリー立ち上がり部の4Kカメラを搭載した品質検査装置PQA-S V5は、高レベルの品質管理をインラインで実現します。さらにフィーダーボード上のシートナンバリングシステムと連携することで、用紙に印刷したシリアルナンバーと照合し、不良紙の流出を防ぎます。
2ジョブ目の医薬品パッケージ印刷では、PQA-S V5とPDF照合装置により、実際に赤マジックで小さな点を入れた用紙とナンバーを検知・排出するところをご覧いただきました。これらの機能により、今後より一層厳しくなるであろう医療品や食品パッケージ印刷への要求に対し、トータルで高い品質管理が可能です。
ほかにも、特別なお客様向けのオンデマンドパーソナルパッケージなど、ニーズが増えてきた極小ロットのビジネスモデルとして、0.6mmまでの厚紙印刷が可能で、低コスト・短納期に有利なデジタル機インプレミア IS29で出力したパッケージを、Highcon EuclidⅡ+でレーザー微細加工する事例をご紹介しました。オフセットとデジタル、印刷と後加工をつなぎ、大ロットから極小ロットと多様化するニーズにお応えする、パッケージのトータルソリューションをご覧いただきました。なお、実演で使用したインキは、特色・ニスを含めてすべてK-Supply 商品を使用しました。

【実演/リスロンGX40RP】
・制作物:A4×16P冊子2種類 (①200部、②400部)

最新鋭のリスロンGX40RPは、反転機構がなく紙尻の余白が不要な片咥え構成で用紙コストを抑え、薄紙から厚紙まで18,000sphの安定したワンパス両面印刷が可能です。実演では、印刷速度や工程・切り替え時間を表示しながら、フルオートメーションで高生産を実現する最新技術と、素早い印刷立ち上がり・究極のメイクレディー性能を確認いただきました。
切り替え工程では、全ユニット同時版交換システムA-APCと世界初搭載のパラレル制御システムが活躍しました。これはA-APCによる8版同時交換と、ブランケット自動洗浄・KHS-AIインキ設定を同時に行い、2分程度で次のジョブに入れるシステムです。また、ベンダーレスであるため、台数の多い仕事でもベンディング作業の負荷を解消し、大幅な効率アップにつながります。
切り替え後のジョブ立ち上げでは学習機能搭載のKHS-AIが紙質に合わせて色・見当・エアまでプリセットします。そして、PQA-S V5の色調管理と新搭載の自動版見システムで、本刷りでも機械が自動で品質を確認・維持する様子をご覧いただきました。
また、生産プロセスを全体最適化し、リスロンGX40RPの生産能力を最大限に活かす工程管理ソフトウエアK-Station 4も紹介しました。K-station 4は印刷機だけでなくプリプレスRIPやポストプレスコントローラをCIP4/JDFで接続します。プリプレスやポストプレスの設定作業を自動化し、オペレーターの負荷とミスを軽減するとともに、作業の進捗情報を自動で収集することが可能です。実演では、印刷物の加工情報を(株)ホリゾンのワークフローpXnetに送り、折加工・無線閉じする様子をVTRで紹介しました。
2ジョブ目では立ち上がりと同時に最高速18000sphで印刷を行い、PQA-S V5の測定・自動フィードバック・品質維持のプロセスを画面で表示しました。機械が素早く色調と見当を安定させ、測定結果がOKゾーンに入ると表示が緑に変わり、2分程度で本生産がスタートする様子をご覧いただくとともに、機械自体がOKを出し、品質維持していく時代に入ったことをご体感いただきました。
標準装備のKHS-AIは機械の詳細な稼働記録も蓄積しています。この膨大なデータをクラウドに送信し、クラウドソリューションKP-Connectで印刷機の稼働情報だけでなくコストや品質情報までも可視化します。さらに高度な分析によって機械や作業の問題と対応策を自動で通知し、予防保全や生産性向上につなげることもできます。加速する多品種・小ロット化に対しても、リスロンGX40RPの高い基本性能と自動化装置、各種システムで高い生産性を実現するソリューションを提案しました。

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【実演/リスロンG37】
・制作物
①A4×8P冊子170部(ドンテン印刷)
②ポスター200枚

ヨーロッパで初披露のリスロンG37は、A4×8面付け・菊全判まで対応可能なA全判機として、スペース・エネルギー・刷版コストを削減し、高効率で低コストの生産環境を提供します。今回の出展機は、乾燥システムH-UVに新たにラインアップされたLEDタイプH-UV Lを搭載しているため、速乾印刷も可能で、出版や商業印刷など薄紙から厚紙の幅広い印刷ニーズに威力を発揮します。ほかにも、全自動刷版交換装置Full-APC、新搭載の色調管理装置PDC-SG、インライン色調制御装置:PQA-S SGを設備し、多品種小ロットに最適な性能を披露しました。
実演では、H-UV L (LED)対応のK-Supplyインキを使用し、最高速度15,000回転のドンテン印刷を行いました。片面機でも高い生産性のショートラン稼働を実現するH-UV L (LED) の速乾性能を体感いただきました。
コストパフォーマンスに特化された新搭載の色調管理装置PDC-SG、デリバリー上部のPQA-S SGによるインライン色調制御により、素早い色合わせが可能です。
KHS-AIには、ブランケット自動洗浄と次のジョブのインキ設定を同時に行う最新技術を搭載し、切り替え時間を約2分短縮します。次に全自動刷版交換装置Full-APCが作動し、ポスターへの切り替え作業を約5分で終了しました。
この切り替え時間には、KOMORIの印刷機に最適なK-supply商品群から、H-UV印刷に特化したインキや印刷資材、ケミカル商品のほか、使用電力から作業の無駄・ロスを見える化する電力監視モニター、省エネに好評なDCブロアーなどをご紹介しました。KOMORIはサービスプロバイダーとして、これらの資機材の提供と各種ソリューション「KOMORI-Kare(コモリケア)」を更に拡大していきます。
印刷中はPDC-S SGの測定結果とフィードバックを受けてオペレーターが調整することなく、機械自体が自動で濃度を修正していく様子をモニター上映し、乾きにくいマット紙でも速乾印刷が可能なH-UV L(LED)の性能と、これらが実現するショートランオフセットオンデマンド印刷のソリューションを実感いただきました。

【実演/リスロンG29+アプリシアCT137】
・制作物
①ポストカード 16面付け 200枚
②ポスター (4色+OPニス+ハイグロスニス[疑似エンボス])  300枚

デザインを一新した初登場の新製品リスロンG29は、5色・コーター・延長デリバリーの構成で出展しました。実演では、厚紙・薄紙のH-UV速乾印刷にて、最新システムによるさらなる高生産性を体感いただきました。
出展機は4Kカメラ搭載の印刷品質検査装置PQA-S V5による高精度の検査とインラインカラーコントロールが可能で、最高印刷速度でも高い印刷品質を維持します。印刷中はPQA-S V5の品質管理プロセスを画面で表示し、薄紙ポスター印刷への切り替え中に、リスロンG29に搭載された先進技術をご紹介しました。
切り替え作業ではバージョンアップしたKHS-AIで、インキ設定とブランケット自動洗浄を同時進行します。分光式色調管理装置PDC-SXの測定データを機械にフィードバックし、色・版見当を自動補正します。紙厚もタッチパネルでフレキシブルに切り替えられ、薄紙から厚紙の高付加価値印刷まで様々なニーズに対応し、ショートメイクレディによる高生産を実現します。
全自動版交換装置Full-APCにより、3分程度で5ユニットの版交換を完了し、すぐに刷り出し可能です。刷り出しまでの時間で、1ジョブ目で印刷したポストカードが最終製品につながり、断裁機アプリシア CT137で加工される様子をカメラ映像で紹介したほか、印刷会社とKomoriをつなぐKP-Connectについて説明しました。
完成したサンプルは配布を行い、プロセス4色とハジキニス・OPニスで仕上げた擬似エンボスと、インプレミア IS29で出力した厚紙に微細加工を施したカードケースの品質を確認いただきました。
2ジョブ目では、KHS-AIの高精度プリセット技術による素早い立ち上がりで、最高速で本生産に入りました。PDC-SXの色調管理とフィードバック、PQA-S V5のインラインカラーコントロールで色調を維持し、高い品質レベルと高生産を実現する様子をご確認いただきました。薄紙から厚紙、多彩なユニット構成での高付加価値印刷まで、新たなリスロンG29はその高品質と機動性でフレキシブルな生産環境を提供します。

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【実演/インプレミア IS29】
・制作物
①カタログ 10枚(1セット2枚×5部)
②A2ポスター 30枚(1セット6枚×5部)
③カタログケース 10枚

インプレミア IS29は、幅広い紙厚とサイズ、片面・両面印刷に対応し、専用紙やプリコート不要で様々な用紙に高品質な印刷が可能です。オフセット印刷機と同じ爪-爪方式の紙搬送装置による高い見当精度と、UVによる速乾と両面ワンパス印刷ですぐに後加工へ回すことができ、多品種・小ロット・短納期を実現します。
今回は印刷会社がファッションブランドに販促提案するビジネスモデルとして、オフセットとカラーマッチングした少部数カタログ、ポスター、紙フォルダーを出力しました。ほかにも、商業印刷ではリスロンGX40RPとのカラーマッチング、パッケージ印刷ではオンデマンドパーソナルパッケージのデモも行いました。
1ジョブ目ではリスロンGX40RPの最初のジョブと同じ絵柄と用紙で、2枚セット5部ずつの少部数カタログ合計10枚をマット紙に20秒ほどで出力し、1,500sphの反転印刷を行いました。また、CMSソフトウエアK-ColorSimulator 2により、オフセット印刷に近似したデジタル印刷のカラーマッチングを確認いただき、2つの手法を融合させた生産をご提案しました。
次に2ジョブ目として、RGB広色域の色鮮やかなA2ポスター3種類を6枚セットを5部、合計30枚を30秒ほどで出力しました。
3ジョブ目では紙厚と片面/両面(反転)出力を素早く切り替え、紙厚0.35㎜のカタログケース10枚を約20秒で両面印刷しました。このカタログケースは、オフセット・デジタル・ポストプレスをつなぐことで生まれる新たな付加価値として、昨年Komoriと販売提携を締結したHighcon社のデジタルカッティング・クリーシングシステムEuclid 2で後加工を行ったサンプルを紹介しました。
※Euclidは、Highcon社が特許を持つデジタル接着罫線技術「DART(Digital Adhesive Rulu Technology)」による、特殊なプラスチックを使用した抜型なしの筋入れと、高精度なレーザーによる微細なデザインカットがインラインワンパスで行える、世界初の完全オンデマンドのデジタルカッティング&クリーシング(筋押し)システムです。
ほかにも、オプションで選択可能なデジタルステーションを紹介しました。フロントのMISとのジョブ情報の連携、マシンへのワンタッチ/ジョブプリセッティング、PDFと印刷結果を照合したオフライン検査、オフセットとのカラーマネージメントなど、オフセットで培ったトータルワークフロー連携、そして品質保証を確実に行うことが可能になります。
最後に、蒸着紙や起毛素材・和紙のような風合いの紙を用いたサンプルも紹介しました。インプレミア IS29の特徴を活かしたこのような新しい高付加価値印刷は、受注型から提案型のビジネスモデルへ変化するための大きな武器となります。

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【実演/インプレミア NS40】
・制作物:バリアブル印刷(約50枚)、ポスター連続印刷

KOMORIは2012年にLanda社と戦略的ビジネスパートナーシップを結び、革新的な「ナノグラフィックプリンティングシステム」と印刷プロセスの開発を追求してきました。そして、生産機に必須である印刷品質・印刷速度・ページあたりのコスト・印刷サイズ・用紙適性を備えたインプレミアNS40をdrupa 2016で披露しました。
インプレミア NS40は、オフセットとデジタルの技術、KOMORIとLanda社の技術を融合した、B1サイズで最速6,500sphの高速・高生産性対応デジタル機です。このシステムでは、インク滴を原反ではなく加熱されたブランケットに射出し、水分を蒸発させて500 ナノメーターという極薄のポリマー膜にします。この膜は原反に浸透せずに接着し、転写した画像は摩耗に強く、印刷後の乾燥も不要で、ブランケットにもインクが残りません。また、プリコート不要で既成の印刷用原反すべてに使用できます。
環境に配慮した独自開発の水性インクLanda NanoInk®を採用し、ナノ技術による薄いインキ膜厚でページコストを削減するほか、オフセット印刷に近い高画質と、4色でも広い色域の再現が可能です。
また、オプションのデジタルステーションにより、フロントのMISとのジョブ情報の連携、マシンへのワンタッチ/ジョブプリセッティング、PDFと印刷結果を照合したオフライン検査、オフセットとのカラーマネージメントなど、オフセットで培ったトータルワークフロー連携、そして品質保証が確実に行えます。展示機では品質信頼性を確実にする検査装置とリジェクターを装備しています。
ほかにも7色(CMYKOGB)対応、用紙搬送にオフセット機の技術を採用した片面・両面印刷、インラインコーター、ノンストップシステムなど、ニーズに合わせたラインアップを予定して開発を進めています。
基本的な印刷の流れをCGで紹介し、1ジョブ目では画像をバリアブルで約50枚出力し、2ジョブ目ではポスターの連続印刷を行いました。最高印刷速度6,500sphでのバリアブル印刷から、切り替えを含め3分程度でジョブが完了する様子を、デリバリーのカメラで確認いただきました。
最後に、ラインアップ予定の搬送プラットフォームのバリエーションとして、商業印刷に最適なワンパス両面印刷を可能にする反転システムでの紙搬送の方式をご紹介しました。
インプレミア NS40は、KOMORIの最高水準の技術と製造能力、信頼性を備えたLanda社のナノグラフィックプリンティング技術が融合し、まもなく実用化を迎えるレベルへと開発が進みました。生産性を兼ね備え、印刷の新たなページを開くデジタル印刷機の可能性をご覧いただきました。

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【K-Supply/サービスコーナー】
K-Supply(専用消耗品、資材・機材)商品のご紹介をはじめ、DCブロアー、リアル稼働モニター(電力消費監視装置)など、既設機や工場の省エネに寄与する商品を展示しました。
KOMORIでは、K-Supplyのブランド名で、KOMORI製印刷機に最適化された専用消耗品や資材・機材をラインアップしています。K-Supplyは単なる消耗品ではなく、高い印刷品質とパフォーマンスを実現するためにKGC(コモリグラフィックテクノロジーセンター)のノウハウを結集して開発された資材です。すべての出展機には、K-Supplyを使用しており、なかでもK-Supplyインキは、H-UV印刷に最適な硬化性・品質・汎用性・経済性をハイレベルに備えたKOMORI標準のH-UVインキです。

【KOMORI Ecologyコーナー】
KOMORI が提唱する「グリーンコンセプト(それぞれが共生することで、相互のバランスが保たれた穏やかで明るい未来を築くこと)」のもとに取り組んでいる生産環境の構築や製品開発の現況をご紹介しました。

【オフ輪・シャンボンコーナー】
速乾システムH-UVを搭載したオフセット輪転機「SYSTEM G38」の印刷サンプルや、H-UV枚葉機で同絵柄を印刷した比較サンプルを展示したほか、KOMORIシャンボン社で生産されているパッケージ向けインライン印刷機をパネルにてご紹介しました。

【プリントギャラリー】
プリントギャラリーでは、3Dレンチキュラーや高付加価値印刷などのサンプルを展示しました。その中に紙幣印刷のコーナーを設け、国内をはじめ海外でも広く使用されているKOMORIの紙幣・証券印刷機の偽造防止技術の説明や、凹版と印刷物などのパネル展示を行いました。また、KOMORIのPE・精密機器事業を担うセリアコーポレーションのスクリーン印刷法による印刷サンプルも展示しました。

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お陰様で、KOMORIブースは連日大変多くのお客様にご来場いただき、大盛況のうちに終えることができました。ご来場下さいました皆様に感謝申し上げます。次回のdrupa 2020でもお会いできますよう、社員一同楽しみにしております。

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